2004年9月22日に現在の基本ルールブックのクトゥルフ神話TRPG(6版)が発売されてから15年越しに
2019年12月22日に新クトゥルフ神話TRPG(7版)が発売されるっス~!
それに先駆けて、2019年11月7日に新クトゥルフ神話TRPGのルールに触れたクイックスタートが無償公開されたっス!
今冬発売の『新クトゥルフ神話TRPG ルールブック』に先駆け、新しいルールをいち早く体験できる『新クトゥルフ神話TRPG クイックスタート・ルール』が無償公開されました! しかも新ルールに触れることが可能な短めのシナリオ「悪霊の家」も同梱! #クトゥルフ神話TRPG https://t.co/mKDI3AVfX0 pic.twitter.com/6LPzt9JgEt
— 【公式】クトゥルフ神話TRPG (@cthulhumasters) 2019年11月7日
ひと通り読んでみた感想と変更点とかをまとめてみようと思うっス!
追記
最新の新クトゥルフ神話TRPGクイックスタートが更新されたっス!
こちらには現代版のキャラクターシートが最後に記載されているっス!
発売間近の『新クトゥルフ神話TRPG ルールブック』に先駆け、新ルールをいち早く体験できる『新クトゥルフ神話TRPG クイックスタート・ルール』の改訂版が無償公開!最終版の探索者シートに加え、現代版の探索者シートが追加されていますよ! #クトゥルフ神話TRPG https://t.co/UJQNo7TMHy pic.twitter.com/r7YMNI0L52
— 【公式】クトゥルフ神話TRPG (@cthulhumasters) 2019年12月10日
キャラクターシート
ビジュアル的にも一番変わったと分かるのがキャラクターシートっス!
キャラクターシートが一新されてるっス!
※いつまで無料公開するのかが分からないので、ここではケイオシアム社で公開されてるキャラクターシートを引用させてもらうっスー!
ケイオシアム社(キャラクターシート):https://www.chaosium.com/cthulhu-character-sheets/
今回無償公開されてるものに入っていたのは日本語の『1920年代探索者シート』だけだったっスけど、
新クトゥルフ神話TRPG(7版)に『現代探索者シート』が記載されるのか気になるところっス~!
個人的に調べた感じだと英語の方なら『現代探索者シート』もあってコンピュータ(5%)と電子工学(1%)が増えて、乗馬(5%)が消えるっぽいっスね
能力値(Characteristics)
キャラクターシート1枚目のSTR、DEX、INT、CON、APP、POW、SIZ、EDU、移動率について書いていこうと思うっス!
STR、DEX、INT、CON、APP、POW、SIZ、EDU
6版では3D6、2D6+6、3D6+3で出た値を記入していたのが、大きく変わってD100表記に変わったっス!
左側の大きな枠にはD100表記で各能力値を記入するっス!
そして右に小さな枠が上下2つあるっスけど
上にはD100の1/2の値 ※端数切捨て
下にはD100の1/5の値 ※端数切捨て
を書くようになっているっス!
これは6版の抵抗表に変わるもので、技能同士で抵抗するために使うっス!
大きな枠の数字に失敗=失敗
大きな枠の数字に成功=レギュラー
右上の枠の数字に成功=ハード
右下の枠の数字に成功=イクストリーム
と出目によって成功度が枠組みされていて、
失敗<レギュラー<ハード<イクストリーム
という強さで抵抗に使うっス!
今まではSTR等の能力値同士の抵抗しかできなかったのが、これによって技能同士の抵抗(対抗技能ロール)もできるようになったっス~!
クイックスタートには上記の失敗~イクストリームまでの説明しか書かれてなかったっスけど、キャラクターシート2枚目の左下にあるルール早見表(Quick Reference Rules)には
100~96の出目=ファンブル
1の出目=クリティカル
の記述もあるから実際には
ファンブル<失敗<レギュラー<ハード<イクストリーム<クリティカル
ってなりそうっスね!
各能力値の決め方がクイックスタートでは予め決められた値を割り振るように書かれてたっスけど、7版ではどうやって決めるのか気になるっス~!
移動率(MoveRate)
移動率(MoveRate)を改めて書く欄が設けられてるっス!
人間の移動率は6版でも書かれてる通り一律8のはずっスけど、敢えて書かせるってことは値が変わることがあったりするんスかね?
例えば片足を失ったら4になるとかあるんスかね?
それと、わざわざ書くってことはこの移動率を使うシーンがあるのかどうかも気になるっス~!
属性
キャラクターシート1枚目の2段目にある耐久力、正気度、マジック・ポイント、幸運
キャラクターシート2枚目の右下にあるダメージ・ボーナス、ビルド、回避について書いていこうと思うっス!
耐久力
耐久力については6版と殆ど変わらないっス!
D100表記の1/5の値を使って
耐久力=(CON+SIZ)/2
耐久力の表を見て分かる通り6版では耐久力の最低値が-2まであったのが0になったっス!
耐久力、正気度、マジック・ポイント
耐久力と正気度とマジック・ポイントについては6版と殆ど変わらないっス!
D100表記の1/5の値を使って
耐久力=(CON+SIZ)/2
マジック・ポイント=POW
D100表記の値を使って
正気度=POW
となるっス!
幸運
6版ではPOWの値を使って幸運を算出していたのが、別でダイスを振って幸運の値を決めるようになったっス~!
幸運=3D6×5
で算出するっス!
幸運の表を見ると正気度と同じように0(運の尽き)~99まであるから増えたり減ったりしそうっスね!
クイックスタートには幸運の増減については書いてなかったっスけど、7版でこの幸運の値をどう使うのか気になるところっス!
あとはこの幸運を使うのが<幸運>ロールだけではなく、
<グループ幸運>ロールというのが増えたっス!
<グループ幸運>ロールは、集団行動を取っている時に最も幸運の低い人が代表で幸運ロールを行うことをいうっス!
幸運の値が低い人と行動を共にすると必然的に損するようになったっス!
PCの幸運が尽きたら貧乏神ならまだしも、下手すると死神を引き連れることになるっス!
ダメージ・ボーナス
ダメージ・ボーナスの値は6版と殆ど変わらずSTR+SIZの値で算出するっス!
ただ、今までダメージ・ボーナスでマイナスになっていた-1D6とー1D4が-2と-1に緩和されたっス!
貧弱な探索者でも戦闘が6版よりは戦えるようになったっス!
ビルド
新しい要素としてビルドが追加されたっス!
このビルドは6版でいう<組み付き>に変わるもので、この値を使って相手に組み付いて動きを封じたり、自分の体で相手を突き飛ばしたりと、ダメージを与える以外の行動(戦闘マヌーバー)を取る時に使うっス!
このビルドはダメージ・ボーナス同様にSTR+SIZの値によって割り当てられる値が変わるっス!
人間の探索者の範囲ではー2、-1、0、1、2が割り当てられる値になるっス
もし相手が1ポイントと2ポイント上のビルド値の場合、ペナルティー・ダイスといって十の桁のダイスをビルド差の数だけ追加してD100を振るっス!
一番低い十の桁のダイスと一の桁のダイスを合わせた値で戦闘マヌーバーの成否を判定するっス!
相手のビルド値が3ポイント以上の場合には押さえつけ自動失敗になるっス!
これによって相手が強大であれば組み付きづらい、組み付いたところで何もできないっていうのが表現されてるっス~!
ドラえもんののび太が強大なジャイアンに挑むみたいな、そういう一方的な状況を再現しやすくなって、それはそれでシチュエーション的にも美味しいっス!
回避
回避も改めて書く欄を設けられてるっス!技能の欄と書く内容は変わらないっスけど、初期値の計算式が変わってるっス!
D100表記の値を使って
回避=DEX/2 ※端数切捨て
6版と比べて回避の値が1.25倍増えたっス!
しかも戦闘で回避は何度でも使えるようになったっス!
戦闘での選択の幅が広くなったっス!
技能
キャラクターシート1枚目の技能について、新しい技能、初期値や扱いが変更になった技能もあるっス~!
新しい技能
威圧(15%)
<説得><言いくるめ>の交渉系技能に新たな手段として増えた技能っス!
英語だとIntimidateって書いてあるし言い訳できないくらい脅しのことっス!
同じ<威圧>か<心理学>で対抗技能ロールが可能っス!
アウトローな職業の探索者同士で凄んでる様が想像できるっス!
多用するとパワハラ、モラハラでそのうち訴えられそうな技能っスー!
隠密(20%)
<隠れる><忍び歩き>がひとまとめになった感じっぽいっス!
英語だとStealthってあるしメタルギアソリッドなら必須技能っスね!
科学(××)(1%)
<化学><地質学><天文学><生物学>など6版で個別にあった専門分野の技能が科学(××)という扱いになって技能の欄が大分スッキリしたっス!
個人的には6版みたいに網羅されてる方が「あっ!これも取っておこう!」って選べて好きっス!
鑑定(5%)
まさに『なんでも鑑定団』をするのに必要な技能っス!
素材、技術を鑑定して値段を見積もるっス!
本来は価値を見出す技能みたいっスけど、土器とかなら何の素材か見出したり、場合によっては職人を特定したりと使い勝手はそれなりにありそうっス!
芸術/製作(5%)
6版では今まで<芸術>と<製作>で「どっちも当てはまる!」と迷うことがあったっスけど、7版でひとまとめになったっス~~!!
個人的に7版で変更されて一番良かったと思うところっス!
接近戦闘(××)(25%)
<パンチ><キック><組み付き><ナイフ><杖>などの接近戦闘が<接近戦闘(格闘)>としてひとまとめになったっス!
他にも<接近戦闘(刀剣)>、<接近戦闘(鞭)>といった専門分野を括弧内に書いて使うみたいっスね
初期値が6版のパンチ50%と比べて更に半分って、戦闘でダメージを与えるのがかなり難しくなったっスー!
戦闘のあるシナリオなら予め技能ポイントを割り振って貰うように伝えておく必要がありそうっスね
また、戦闘ラウンドでは<接近戦闘(××)>で応戦(対抗技能ロール)することが可能っス!
応戦で相手よりも高い成功度を出した場合は攻撃を避けて反撃でダメージを与えることができるようになったっス!
カウンターできるの格好良いっス!
自然(10%)
ウチは曖昧にしか理解できなかった技能っス!
ゴールデンカムイのアシリパさんみたいに、アイヌが培ってきたような狩猟の知識みたいな、動植物の生息範囲、種、足跡、鳴き声が分かるみたいっス!
科学ではなく、経験で培ってきたものを指し示す技能みたいっスね
手さばき(10%)
6版でいう<芸術(イカサマ)>みたいな感じっス!
英語だとSleight of handって書かれている通り、まさに手品のような手さばきを指してるみたいっスね!手際の良さも含まれてるみたいっス!
魅惑(15%)
<説得><言いくるめ>の交渉系技能に新たな手段として増えた技能っス!
肉体的な魅力、行動的な誘惑、人を寄せ付ける人格っスね
同じ<魅惑>か<心理学>で対抗技能ロールが可能っス!
6版のP.288呪文≪魅惑≫はMesmerizeで催眠的な意味で
7版の技能<魅惑>はCharmで人を引き付ける意味で日本語が被ってるのがシナリオ読むときに間違えないようにしなきゃっスね!
正直なところ、この<魅惑>がAPP(Appearance)と扱いがどう違うのかが分からないっス~!
内容が変わった技能
医学(1%)
5%から1%に減少したっス!
6版では応急手当の上位互換だったっスけど、
7版では1時間以上の時間をかけてしっかりと治療を行うものになったっス!
対象が瀕死(耐久力0)の場合は、まずは応急手当で治療に掛ける時間を確保しないとそのまま息を引き取ってしまうってことで、瀕死相手には使えなくなったっス!
応急手当(30%)
6版では1つの傷に対して耐久力1D3回復できたのが、7版では耐久力1回復に変更されたっス!
応急手当というだけに1時間以内に施さなきゃいけない治療のことで、1時間経過しちゃうと耐久力回復しなくなったっス!
キャラクター間でのじゃれ合いで「殴って1D3ダメージ与えて、応急手当で即回復」っていう茶番が死活問題になったっス!
信用(0%)
割り振る割合によってその人の生活水準を表す能力値に近い扱いになったっス!
キャラクターシート作成時に職業技能ポイントを使って絶対割り振る(0~99%)ようになったっス!
更に成長ロールチェックが無くなってるっス!
初期値だけが変わった技能
経理(5%)
10%から5%に減少↓したっス
射撃(ライフル/ショットガン)(25%)
技能<ライフル>については何も変わらないっスけど、技能<ショットガン>とひとまとめになったことで
技能<ショットガン>の初期値が30%から25%に減少↓したっス!
心理学(10%)
5%から10%に増加↑したっス
水泳(20%)
25%から20%に減少↓したっス
説得(10%)
15%から10%に減少↓したっス
跳躍(20%)
25%から20%に減少↓したっス
投擲(20%)
25%から20%に減少↓したっス
登攀(20%)
40%から20%に減少↓したっス
図書館(20%)
25%から20%に減少↓したっス
変装(5%)
1%から5%に増加↑したっス
歴史(5%)
20%から5%に減少↓したっス
バックストーリー
キャラクターシート2枚目の上の欄にあるバックストーリーについてっス
探索者の個性を出すための項目が多いっス!
これが発狂した際に使われるようになったっス!
狂気表が一新されていて
例えば…
狂気『大切な人々』では、その場にいた人物をバックストーリーの大切な人々に記述した人物だと思い込む
狂気『マニア』では、探索者の持っていない新しい嗜好に目覚める
という感じで探索者の素性が使われたり、性格や行動が変わりそうなバックストーリーが追加されるようになったっス!
自分の探索者が変わっていく様がここで分かるようになったっス~!
戦闘ルール
戦闘ルールも変わったっス!
イメージ的には『スーパーロボット大戦』の戦闘方法って感じっス!
DEX順に行動を取れるっていうのは変わらないっスけど
攻め側が行動の宣言、誰に攻撃するか選べるっス!
攻撃を選んだ場合、受け側がそれに対して<回避>か<接近戦闘(××)>で応戦するかを選択するっス!
方針が決まったらお互いに技能ロールを振って、成功度によって攻撃の成否、回避・応戦の成否を判定するっス!
一見どちらも対等に思えるっスけど、
攻め側がもし成功度イクストリームで攻撃に成功した場合は最大ダメージ(イクストリーム・ダメージ)を与えることができるっス!
対して受け側がイクストリームで応戦に成功したとしても通常ダメージしか与えることができないっス!
6版ではずっとパンチって感じで脳死プレイの戦闘が多かったと思うっスけど、
7版になって応戦による反撃を考えると脳死プレイで攻撃という訳にもいかなくなって、戦略とか発想が大事になったっス!
場合によってはその場から一旦逃げて、自分たちが有利な地形とかで戦闘っていうのも必要になりそうっスね!
キーパリングについて
ビルドの説明の時に
十の桁のダイスを複数個に増やして、最も大きい数字を優先するっていうペナルティー・ダイスを紹介したっスけど
十の桁のダイスを複数個に増やして、最も小さい数字を優先するっていうボーナス・ダイスっていうのもできたっス!
ウチがキーパーをする時には良い案を挙げて貰った時なんかは、ホイホイと技能の成功値にプラス補正をあげちゃうんスけど、7版でプレイする時はボーナス・ダイスを使おうかなって思うっス!
シナリオ作成でも場合によっては技能の成功値に補正を与えるよりは、ボーナス・ダイスを加える方がハラハラして良いシーンもありそうっス!
他にはプッシュっていうのが増えたっス!
麻雀漫画のアカギで良く使われるセリフ「倍プッシュだ!」のプッシュっス!
プレイヤーから説得力のある良案を提示して貰えた場合は、例え一度技能に失敗したとしてももう一度振りなおすことができるっス!
その場合、まさに「倍プッシュ」で失敗した場合のリスクも大きくなるっス!
キーパーが予めどんなことが起こり得るかを説明した上で、それでもプッシュするかどうかをプレイヤーに確認するっス!
ただし、キャラクターシートの2枚目の左下に書かれてるっスけど
戦闘や正気度ロールではプッシュは使えないって制限があるっス!
プッシュではリアルラックを使う感じがして、7版ではここで幸運の値が変動したりするのかな?って予想したりしてるっス!
状況的に有利であればボーナス・ダイス
状況的に不利であればペナルティー・ダイス
探索パートで失敗した際のプッシュ
っていう感じで、キーパリングの選択肢が増えたのは
キーパーの楽しみが増えたって感じしてウチは好きっス~!
まとめ
新クトゥルフ神話TRPG(7版)クイックスタートを読んだ感じ、
6版に向けて作られたシナリオを7版でプレイする分には問題なさそうに感じるっス!
ただ、シナリオ上のキャラクター(NPC)はまだしも
プレイヤーキャラクター(PC)については7版用に変更するのは難しそうっス!
能力値はそのまま5倍にしてキャラクターシートに転用できたとして、
クイックスタートでは職業技能ポイントを使って割り振る職業技能は初期値0%開始で割り振るって書いてあったから、もし正式な7版でも同じルールならポイントの割り振り方が全然違うっスー!
色々変更点が明らかになったクイックスタートっスけど、かなり7版の雰囲気は感じ取れたっス!
もしまだ読んでない人は無償公開しているうちに読んでみると良いかもっス!
ちなみに英語版では前から新クトゥルフ神話TRPG(7版)が出ているみたいっスけど、ウチは英語さっぱりっスから素直に日本語翻訳された新クトゥルフ神話TRPG(7版)の発売を楽しみに待ってるっス~!
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